試験研究設備

当社では信頼性の向上のために高度な欠陥検出技術や測定技術と、これを支える検査機器および測定機器を整備しています。



分析機器

電子線マイクロアナライザー(EPMA : Electron Probe Micro-Analyzer)

島津製作所製 EPMA-1600表面観察、元素分析、結合状態分析、内部特性が可能な装置です。鋳物等の機能を高める合金元素や欠陥の原因となる元素の分布、腐食の原因となる元素の分布、コンクリートの腐食要因元素の浸透深さなどを測定します。

X線回折装置

島津製作所製 XRD-6000X線回折装置は大気雰囲気で物質の原子配列を測定し、その間隔から、物質の定性分析、定量分析、格子状数の決定などができます。金属材料や無機材料、有機材料などの定性分析、成分分析を行います。

フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)

島津製作所製 FTIR-8200AFT-IRとは、フーリエ変換赤外分光光度計(Fourier Transform Infrared Spectrophotometery,FTIR)のことで、主に有機化合物の無機化合物の構造推定、定量を行う分析装置です。赤外線を分子に照射すると、分子をつくっている原子間の振動エネルギーに相当する赤外線を吸収します。この吸収度合いを調べることによって化合物の構造推定や定量を行うのが赤外分光法です。塗装やプラスチック製品の比較分析に使用します。

熱分析装置

島津製作所製 DSC-50、TMA-50、DTG-50材料の熱特性を測定します。
示差熱熱重量同時分析装置(DTG RT〜1500°C)温度上昇に伴う質量変化
熱機械分析(TMA RT〜1000°C)温度上昇に伴う寸法変化、熱膨張係数、軟化点、転移温度
示差熱分析(DSC –140°C〜725°C)温度上昇に伴う熱量変化、転移温度
鋳物材料やプラスチック材料、無機材料の転移温度、熱膨張測定、耐熱性の測定に使用します。

SEM 走査型電子顕微鏡 (SEM:Secanning Electron Microscope)

日立ハイテク S-3400N光学顕微鏡では見ることのできない微細な対象を観察することができます。また観察部位の元素分析や元素の分布を調べることも可能です。非電導性試料の観察のための低真空機能付きで、30万倍まで拡大可能です。
試験片の表面状態や欠陥の観察に使用します。

分解能:10nm(高真空)
    30nm(低真空)

デジタルマイクロスコープ

KEYENCE製 VHX-5000製品・材料の表面を拡大観察する装置です。凹凸の大きな試料でも、各々の高さで合わせたピントを自動で合成することによって鮮明な観察が可能で、1000倍までの拡大が可能です。
各種製品の表面観察/欠陥観察に使用します。

倒立型金属顕微鏡

ニコン製明視野、暗視野、偏光観察可能で、物質を1000倍まで拡大し、観察が可能です。球状化率測定等、鋳鉄や鉱物、組成が異なるものの観察に使用します。

発光分析装置

島津製作所製 PDA-6000発光分光分析とは、試料中の対象元素を放電プラズマによって蒸発気化励起し、得られる元素固有の輝線スペクトル(原子スペクトル)の波長を定性し、発光強度から定量を行う方法です。発光分光分析装置は、固体金属試料の元素組成を短時間で測定できることから、鋳物の材質管理に使用します。

X線透過装置

X線により鋳物製品の内部欠陥の有無を調査。試作品・量産品の検査に使用します。

物理試験機

2000kN荷重試験機

島津製作所製 UH-C2000kNA形最大2000kN(200tf)までの静的圧縮及び繰返し試験が可能な試験機で、製品衝撃試験機も付属しています。
主に、製品の耐荷重試験に使用します。

300kN万能試験機

島津製作所製 UH-300kNC形静的圧縮試験や引張試験ができ、最大荷重は300kN(30tf)となっています。主に材質試験として、試験片の強度測定に使用します。

50kNオートグラフ

島津製作所製 AG-50kNG試験片や小さな製品の静的圧縮試験や引張試験、繰返し試験(3サイクル/分)ができる試験機。最大荷重は50kN(5tf)です。試験片の強度試験及び、プラスチック製品の耐荷重試験に使用します。

300kNサーボパルサ

島津製作所製 EHF-UB300kN 試験体の高速繰り返し試験、曲げ試験、圧縮疲労試験に使用し、最大荷重は動的荷重で300kN(30tf)静的荷重で450kN(45tf)です。
製品及び試験片の疲労試験に使用します。

ピストンストローク:±50mm
繰返し速度    :0.01〜18Hz

100kNサーボパルサ

3点曲げ破壊靭性試験、低サイクル疲労試験、高サイクル疲労試験、均一曲げ疲労試験を行うことが出来ます。

本体測定範囲:±25mm(トータル50mm)
本体定格容量:動的±100kN、静的±120kN
破壊靭性試験:-160~200℃、±100kN
低/高サイクル疲労試験(丸棒):RT、±30kN
高サイクル疲労試験(平板):RT、±100kN
均一曲げ疲労試験:RT、±10kN

微小硬度試験機

島津製作所製 HMV-2000ADビッカース硬さは、対面角136°の四角すい形のダイヤモンド圧子を試料表面に荷重Pkgで押し付け、そのあとに残されるピラミッド形の永久くぼみの表面積で荷重Pkgを除した値として定義されます。微小部分の硬さ測定が可能です。

精度   :0.125μm
荷重レンジ:49.03mN〜19.6N

ブリネル硬度試験機

島津製作所製金属の硬度測定用試験材です。ブリネル硬さHBは、直径Dmmの鋼あるいはタングステンカーバイト球圧子を試料表面に荷重Pkgで静的に押し付けて圧痕をつくり、その圧痕の直径dを顕微鏡で観察したのち換算表より硬度を読み取る装置です。鋳物の材質試験に使用します。

ロックウェル硬度試験機

島津製作所製金属やプラスチック材料の試験体にダイヤモンド円錘・鋼球または超合金球を2段階の試験力で押し込み、くぼみの永久不変量から硬さを測定する装置です。

シャルピー衝撃試験機(金属用)

島津製作所製 金属材料材料など衝撃に強い材料の衝 撃強さを評価する試験機。最大衝撃吸収 エネルギーは300Jです。鋳物の材質試験に使用します。

シャルピー衝撃試験機(プラスチック用)

島津製作所製プラスチック材料などの比較的弱い材料の衝撃の強さを評価する試験機です。 最大衝撃エネルギーは4Jです。

デュポン式衝撃試験機

先端に一定の丸みを有する撃芯とその丸みに合致するくぼみを有する撃芯受け台との間に試料をおいて、一定の高さよりウェイトを落下させて撃芯の試料面に与える痕跡によって試料の衝撃強度比較や、塗膜のはくりを調べるものです。

環境試験機

複合サイクル試験機

スガ試験機 ISO-3- CY塩水噴霧・酸性雨、乾湿繰り返しによる劣化促進装置です。塗膜、部品選定/評価に使用します。

塩水噴霧試験機

スガ試験機海水や酸性雨に対する耐久試験装置です。塗装、部品選定/評価に使用します。

サンシャインウェザーメーター

スガ試験機 WEL- 300 屋外環境における太陽光と水の影響を促進的に評価する装置です。塗装やプラスチック材料などの屋外耐久性試験に使用します。

冷熱衝撃装置

エスペック社 TAS-200S-W試料の高温、低温への急激な冷却および加熱による熱ストレスの影響を測定する装置です。金属、樹脂等の材質の異なる接合製品の評価を行うことができます。また、温度設定範囲は、高温では60~200℃、低温では-70~0℃の設定が可能です。温度の復帰時間は5分で、耐荷重は60kgです。異種材質で構成される製品の耐久性試験に使用します。

磨耗試験機

スガ試験機 NUS-ISO-3金属材料やプラスチック材料の耐磨耗性を調べる試験機です。

恒温恒湿室

エスペック社 TBL-2HW 4G2A夏/冬場の環境を人為的につくり試験体の評価を行います。温度範囲は、-30~80℃、湿度は10~95%までの設定ができ、耐荷重は600kg/m2です。また、恒温恒湿室の広さは2畳程度あり、人が中に入って作業が可能です。製品の設置状況に合わせた、施工性や耐久性評価に使用します。

恒温恒湿槽

エスペック社 PR-2ST、PL- 3SP試験片や小型製品の養生、状態調整、耐熱性試験などに使用します。耐荷重は100kgです。

温度範囲:-20〜100°C   湿度:20〜98%
     -40〜100°C   湿度:20〜98%

恒温器

エスペック社 PHH-401M試料の熱挙動測定や骨材などの乾燥に使用し、温度設定範囲は20~300℃です。耐荷重は300kgです。

その他

サーモカメラ

高温にさらされる製品表面の温度分布を測定することが出来ます。実際の温度分布を測定することで、最適な構造材料を選定することが出来ます。

RP装置

Eden250立体モデルを断面形状の積み重ねで作製する装置です。3次元CADデータから立体モデルを自動で作製する事が出来る為、短時間で試作品を完成させることが出来ます。本装置で作製したモデルは寸法精度に優れるため、形状確認だけでなく、同じ材質の試作品や、少量生産用の型、機能確認等、幅広く活用されています。

3次元計測器

接触:ミツトヨ非接触:コニカミノルタ(RANGE7)測定精度に優れており、複雑形状の寸法精度確認だけでなく、リバースエンジニアリングも可能です。

マッフル炉

テック LF-S35D金属の溶解や粉体の焼結、化学分析、その他燃焼試験に使用できる電気炉です。 また、温度プログラムを入力することにより、昇温速度等を制御できます。
鋳物の熱処理、金属の溶解や粉体の焼結、化学分析、その他燃焼試験に使用します。

最高使用温度:1600°C