ASD(Anti-Slipping Design)は、雨の日でも道路の一部として安心して安全に走行ができるグラウンドマンホールをめざして開発に着手し、ふた表面に接地するタイヤのグリップメカニズムの解析によって導き出された理論に基づいて設計した表面構造技術で、一般的な舗装道路であるアスファルト路面と同等以上の走行安定性を実現しました。
製品特長
走行安全性を実現する三層構造
ASDは、タイヤのグリップメカニズムの解析によって導きだされた理論に基づいた三層構造で設計されています。
スリップの原因となる水や砂を効率的に排出
雨のときには、水や砂がタイヤとふたの表面の間の膜となり滑りやすくなります。そこで、できるだけふたの表面に水や砂が乗らない独立形状による構造とすることで、ふたの表面に溜まった水や砂をマンホールふたの外に効率的に排出します。
性能試験
長寿命耐久性試験:耐スリップ性能
DFテスターR85を用いて、グラウンドマンホールが設置される道路環境の違いを想定した試験を実施。蓄積された膨大な技術データや知見に基づいて、滑り抵抗の経年変化を推計して、寿命を年数に換算しました。
ASDの耐スリップ性能は、JIS模様や一般的な絵柄デザインに比べ、摩耗の進行により異なるが、安全性が6~13倍長く確保されることが想定されます。
DFテスター R85は、アスファルト舗装の滑り抵抗を測定するDFテスターをグラウンドマンホール専用に改良し開発された試験機で、ASTM*1の規格に準拠したロックμトレーラー*2と同等の信頼性をもって動摩擦係数が測定できます。
*1 ASTM(米国材料試験協会:American Society for Testing and Materials)は工業材料や試験法の規格を作成する世界最大の機関で、同協会の発行する規格は、米国国内だけではなく多くの国で利用されている。
*2 トレーラーを走らせ、ブレーキをかけたときの動摩擦係数を測定する試験。実車を使用して行なうため正確に測定できるが、専用トレーラーを使用し広大なスペースが必要となるため、大がかりな試験になる。
世界で評価された滑り抵抗測定機:DFテスター
DFテスターは、路面の滑り抵抗を測定するために開発されたポータブルで高精度の機器として、 世界で唯一、ASTMで認証された測定機であり、NASA(アメリカ航空宇宙局)や世界各地の空港において、滑走路のすべり等を測定するためにも使用されている。